リピート系自動売買サービスとリピート系EAの機能の違いをまとめてみた

「FX自動売買」と検索すると、出てくるのはMT4EA…ではなく、「トラリピ」や「リピートイフダン」などの「リピート系自動売買サービス」だということをご存知ですか?

そう、一般の投資家の間では使い方をマスターしなくてはいけないMT4よりも、選択するだけでリピート自動売買してくれるサービスのほうが知名度も人気もあるのです。

 

リピート系自動売買というと、「(想定)レンジには強いけれど、レンジを外れてトレンドになると損失を被る」というのが定説でした。 また、自分で想定レンジ幅を設定したり、本数を設定したりする必要もあるため、ある程度裁量の部分もありました。

 

リピート系自動売買サービスは今や国内10社以上のFX会社・証券会社で目玉サービスとして提供されています。 手数料も無料だったり、スプレッドも通常のFXと同じくドル円0.4銭~といった低スプレッドのFX会社もあったりします。

 

色々とリピート系自動売買の情報収集をしていて、こんなことになっているのか!という最新情報と、MT4EAだけにある、リピート系EAの機能を紹介いたします!

目次

リピート系自動売買の基本

まず、リピート系自動売買ってどんなもの?ということから解説したいと思います。
もう知ってるよ!という方は飛ばしてください。

基本の注文方式

IFD OCO:
予約注文(いくらになったら買う/売る)+指値、逆指値注文(いくらになったら利確/損切)を同時注文する方式

任意の本数を設定(同じ値幅間隔)

決済完了したら同じ注文を繰り返す(再度設定する必要なし!)

(画像引用元:マネースクウェア様 )

これを、買いリピート、売りリピートの片側または両方(レンジ相場向け)を設定することが可能です。

難点:想定レンジ幅とリピート間隔を自分で決める必要があり、レンジ幅を外れるとどうしても含み損を抱えて損切り(自動または手動)が発生する。

また、両建て設定にするとその分倍の必要証拠金が必要になるため、運用資金はどうしても大きくなります。

リピート系運用の2つの目的別タイプ

1:手間を省いて取引ができる。運用益目的

毎日買いか売りかを予想する必要がなく、ある程度長期スパンで自動運用できるのがメリット。

2:スワップ狙い+運用益目的

トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランド円といったレア通貨でスワップの高い通貨に買いメインでリピート系自動売買をします。運用益+スワップ利益も取れる、長期運用に適したスタイルです

さて 基本のリピート系自動売買の方式は以上となりますが、近年出てきた新しいサービスをご紹介します。

進化したリピート系自動売買の機能

人気のハーフ&ハーフ

(引用元:外為オンライン )
ハーフ&ハーフとは、長期レンジ幅を「売り相場」「買い相場」でわけて、売相場では売りのリピート注文だけ、買相場では買いのリピート注文だけを設定できる方法です。トラリピでも人気のサービスとなります。
両建ての場合と比べ、
・必要証拠金が半分で済む
・損を抱える期間が短い
といったメリットがあります。
(もちろん、想定上下幅を超えてきた場合にはリスクが伴います)
インヴァスト証券の「トライオートFX」にもこのハーフ&ハーフができる「ビルダー」機能があり、オリジナルの自動売買プログラムを作ることができます。どちらかというと上級者向けですね。
また、外為オンラインの「サイクル2」で「ワイド方式」という名で、ハーフ&ハーフと同じ機能を利用することができます。

 

 

トレンド相場でも利益が出る、トレール機能!

リピート系自動売買というと、どうしても想定値幅から外れてしまった時どうしても含み損を抱えてしまうという問題がありました。特にリピート間隔が狭く、想定値幅も狭めにしている場合はそうですね

マネースクウェアのトラリピでは、2019年11月に「決済トレール」が実装され、利確の際にトレールの有無を選択できるようになりました。トレンド相場でこれをONにすると利益を最大化することができるようになります。
(画像引用元:マネースクウェア様)
トレール機能があるサービスは、他にはマネックス証券の「オートレール」があります。
ただオートレールはトレンド相場においてトレンド方向に順張りエントリーする機能なので、リピート系自動売買とは少し意味合いの異なるサービスになります。
▼オートレールのイメージ

 

トレンドに追随する機能や、トレンド反転判定も自動で・・・?

外為オンラインの新サービス「iサイクル2」では、想定レンジが予想と外れた場合の不安を解消するために、相場の上昇・下落に合わせてリピート幅を自動で変更してくれる機能ができました。
(画像引用元:外為オンライン)
設定した値幅を自動でスライドしてくれる!
(画像引用元:外為オンライン)
また、トレンド転換にも対応し、上昇相場では買いのみ、下落相場では売りのみを自動で判断して運用可能になったとのこと。
ここまでくるともう単なるリピート系自動売買ではないぞ…となってきましたね!

 

手数料・スプレッドで比較!リピート系自動売買サービス

これまでリピート系自動売買サービスについて機能面を見てきましたが、肝心の手数料やスプレッドはどうなのでしょうか?
頻回に取引を繰り返すからこそ、スプレッドはタイトなほうが利益に直結してきます。
サービス名称 ブローカー 損切設定 手数料 主要スプレッド 通貨ペア取り扱い数
AUDJPY GBPJPY NZDJPY
 トラリピ  マネースクウェア      あり、なし選択可能  無料  5~6銭  6~7銭  6~7銭  12
 ループイフダン  アイネット証券 あり、なし選択可能 無料   4銭  5銭  6銭  20
 トライオートFX  インヴァスト証券 あり、なし選択可能 1万通貨未満往復4pips
1万通貨以上往復2pips
10万通貨以上往復1pips
 0.6銭  1銭  1.7銭  17
 iサイクル2&サイクル2       外為オンライン ありのみ あり:1000通貨往復20円
1万通貨:往復200円
(2019/12/31まで手数料無料)
 3銭  3銭 6銭  26
インヴァスト証券はスプレッドが狭いと感じましたが、トライオートを利用する場合は手数料が別途あるようで、手数料コミにするとアイネット証券と同じ位のコスト感になります。
また、外為オンラインは機能は独創的で豊富ですが、スプレッドが広め+手数料が別途かかるということでコストは高めです。
マネースクウェアは以前は手数料がかかっていたようですが、2019年になって手数料無料に変更になり、トレール機能が追加されるなど、リピート系自動売買では根強い人気のあるサービスといってよいでしょう。
アイネット証券は手数料の安さや取り扱い通貨ペアの豊富さで人気です。
通常のFX取引に比べると、スプレッドは広めであるという印象ですが、各社「選ぶだけのオススメ設定」や、「チャートから値幅を決められる取引ビジュアル面の改善」、「想定資金量や想定利益額などのシミュレーション機能」があるなど、サポート面、情報面で強みがあるといえます。

リピート系自動売買にまだ「無い」機能とは?

では、ここまで進化してきた、且つ人気のリピート系自動売買ですが、「MT4 EA」でできることと機能を比べた時にどうなのだろう?
という点について、コスト面と機能面から比較していきたいと思います。

 

1)合算利益(損失)一括決済機能

リピート系自動売買は、注文一つにつき指値・逆指値が予め決まっている場合が殆どで、あって新機能の指値のトレールくらいです。
EAであれば、最悪±0、もしくは複数ポジションのトータル利益額がいくらになったら、を条件にして一括決済することも可能です。

2)ナンピン幅を変則にできる

リピート系自動売買はリピート値幅が「等間隔」であることが特徴です。それをいくらからいくらまでの値幅で何本設置するか、という設定ですが、これを価格帯によってナンピン幅を変則的にすることがEAでは可能です。

ハーフ&ハーフの反転ポイント上限、下限に近いほどナンピン幅を狭くするといった手法を取ることができます。(もちろん外れる場合のリスクは大きくなりますが)

3)マーチンをかけることができる

もはやマーチンを入れたらリピート系の定義から外れるかもしれませんが…ハーフ&ハーフのように中心価格を決めたケースにおいて、売り上限、買い下限に近づくにつれてロット数を上げるという手法をとれば、推奨証拠金は大きくなりますが利益確定までの時間が早くなったり、利益額を大きくすることが可能です。

4)値幅だけではない、テクニカル指標をエントリーフィルターに使える

やみくもにリピート注文を入れるのではなく、「反転しそうな局面」をインジケーター(またはオシレーター)でフィルタリングし、その部分にナンピン逆張りを仕掛けていくという手法を取ることができます。ここがEAの一番の醍醐味ではないでしょうか。
この場合、チャートを見て値幅を予想する必要もないので設定変更などをする必要がなく、その時々の場付きに合わせたトレードが可能となります。
さてEAでは上記のような色々な機能を付加することができるのですが、いわゆるリピート系、ナンピン系EAでそういった機能が備わったものがあるでしょうか?
最近人気のものや、掘り出し物EAを紹介いたします!

 
 

GogoJungle多機能グリッド&リピート系EA!

◆二刀流集金ロボット 米ドル 「為替差益+スワップ金利」 TBTR_Swapro_USD

・USDCHFでスワップ金利+運用益を追求するEA
・スワップは3年半で+30万円以上

 

◆ナンちゃんピンちゃんCADCHF

・片側最大5ポジション、トータル10ポジション
・テクニカル逆張りエントリータイプのナンピンマーチン
・通貨ペアごとに最適化されたパラメーター
ナンちゃんピンちゃんシリーズはレア通貨などで運用できるナンピンマーチンEAです。
逆張りエントリーロジックは謎なのですがバックテストからは高リカバリーファクターが期待できます。
他にもいろんな通貨ペアがあります。

◆マーチンフクロウ

GBPUSDが長期ダウントレンドになっているという点に着目した売りの逆張りナンピンマーチンEAです。
・最大ポジション数5
・最大SL230

戦略と推奨証拠金と、損切幅がわかっていれば、あとは納得の上利用するだけ!

◆ユーロエーン

・最大ポジション数50
・10pips幅のゆるナンピンマーチン
・ストップロス設定あり
固定幅という点を見ると一番オーソドックスなタイプのリピート系EAかもしれません。
2019年7月に大きめの損切をするも、1ヶ月半程度でリカバーしている点を見ると、
「稼ぐ力」の強いナンピン系EAだと感じます。
ただしその分、推奨証拠金も大きめなので許容バックテスト年数から口座資金を
割り出して資金管理を充分行えば、大きなパフォーマンスが得られる可能性があるのではないでしょうか。


EAの場合は、「どのタイミングでエントリーするか?」や、通貨ペアごとの最適設定を出品者さんが予め設定してくれている…
という点がメリットなのではないかと感じました。
また、もちろんですがスプレッドの小さいFX口座で運用することにより
トータルコストを低く抑えて収益の向上も狙える
という点ではリピート系EAも充分実運用に向いているのではないかと感じました。


TOMO

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