マルチ通貨ペア対応EA『Emperor』だけを使って優秀なポートフォリオを見つけてみる

最大保有ポジション数10で27の通貨ペアに対応
これだけでさまざまなポートフォリオを構築可能



フォワード実績は約4か月間と短いですが、勝率・取引回数共に高くなっています。
最大ポジションが10もあるので損失が大きくなりがちですが、それでも最大ドローダウンは14%となっています。

【Emperor概要】


特徴は何といっても、対応通貨ペアの多さです。
運用資金やパラメーターの設定次第で、これ一つでポートフォリオを組むことも可能となっています。
変更は可能ですがデフォルトで最大ポジション保有数が10と多めなので、必要証拠金やロット管理に注意が必要です。

【バックテスト分析】

複数の通貨ペアで運用できるので、今回はドル円を中心に主要通貨ペアをそれぞれ10年間、0.1ロット固定、スプレッド10でバックテスト分析をします。

ドル円運用

2009.01.01‐2019.01.01
純益+93.3万円(8489ドル)
最大ドローダウン -40.7万円(-3709ドル)
総取引回数 2821回
勝率84.83%
P F 1.21
R F 2.28 

推奨証拠金額は0.1ロット固定で

(4.5*10)+(40.7*2)=126.4(万円)

この場合の期待年利は7.3%です。
やはり、最大ポジションが10、最大ドローダウンもやや大きくなったので運用するための証拠金が大きくなりました。
先ほどの短いフォワード期間でもポジションを最大の10まで保有していたことから、設定を変更しないのであればロット数を抑えて稼働させるのが良いかもしれません。

以下、主要な通貨ペアのバックテストを簡単にみていきます。



・ポートフォリオ分析

バックテストの結果からプロフィットファクター(PF:総利益/総損失)とリカバリーファクター(RF:純益/最大ドローダウン)を基準に、ポートフォリオの組み合わせを考えてみます。

ドル円の他、クロス円の通貨ペアはどれを運用しても利益が出て良い結果となりました。

今回はこの結果をベースに、リスク分散を考えて通貨ペアが異なるユーロ円&ポンドドルと、PF・RFの高かったドル円&ポンド円とポンド円&ユーロ円でポートフォリオを組みました。


・ユーロ円&ポンドドル

単一運用でも獲得利益が多かった半面、最大ドローダウンも大きかったユーロ円をポンドドルが上手く相殺して和らげています。
 


年間別でみると、2011年と2014年がマイナスとなってしまいましたが、直近4年の成績はプラスになっています。
・ドル円&ポンド円


こちらは決済通貨を揃えた組み合わせです。獲得利益に関しては、ほぼ合算になりました。


年間別の収益をみると、2014年が大きく損失を出してしまいました。

・ポンド円&ユーロ円

今回のバックテストで一番良い成績の組み合わせで獲得利益も最大でした。
さらに特筆すべきは最大ドローダウンも他と比べて大幅に低くなっていることです。これは組んだ通貨ペアのRFがかなり優秀(それぞれ4.69と5.4)だったことが要因と考えられます。

年間別も全ての年がプラス収支に。

「Emperor」のような最大保有ポジションが複数のEAで、最大ドローダウンを抑えたポートフォリオを組みたい場合にはRFを基準に通貨ペアを選択すると最適解に近づけるのかもしれません。
今回は9つの通貨ペアをデフォルト設定で組んだだけですが、ロット管理はもちろんポジション数を変えることでも結果は変わってくると思います。

公式ページはこちらから

TOMO

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