ただのナンピンマーチンじゃなかった『ユーロエーン』
王道のナンピンマーチンEA「ユーロエーン」
2年のフォワードで収益+270万円運用上のリスクとコツは?
購入者1000名超えで
代表的EAの仲間入りとなっている
ナンピンマーチンEAには
必ず破綻リスクがつきものです。
そこで本記事では
初心者の方にリスク管理と
EAマスターの方へ
巷で話題の応用方法をご案内します。
目次
ユーロエーンのフォワード実績
勝率や推奨証拠金に関しては
ナンピンマーチンで
一括決済タイプなので
あまりEAの評価には関係しません。
これまでのところ
最大保有ポジションは
34となっていますが
最大で50ポジションまで持つ設計です。
(最大ポジション数は変更可能)
ユーロエーン概要
通貨ペア:[EUR/JPY]
取引スタイル:[ポジショントレード]
最大ポジション数:50
最大ストップロス:0その他: 設定可能
テイクプロフィット:100
ユーロエーンデフォルトパラメータ
初期ロット0.03となっています。
GogoJungleフォワードも
0.03開始で運用している。
証拠金100万円で0.03lotで
レバレッジ25倍口座で運用しても大丈夫なのか?
という点については
のちほど説明いたします。
ユーロエーンってどんなEA?
ユーロエーンは
ナンピンマーチン系EAでも
オーソドックスなタイプで
上昇相場で
売りポジションを
下降相場で
買いポジションを複数持ち
反転して利益が出れば
一括決済するというEAです。
買い、売り両方とも持ちますが
買いをしている際は
買いナンピンが一括決済されてから
次の方向のポジション取り
(買いまたは売り)を行います。
トレードイメージ
赤:SELL (初期ロット0.01で運用した場合のロット変化)
上昇局面で
売りナンピンマーチンをしかける。
価格が反転して
一定の利益が出れば
一括決済します。
最初のころに持った
ポジションは
マイナスになるので
勝率は100%にはなりません。
また、一括決済するまでの間
ポジションを保有し続けるので
長い期間含み損に耐えないといけない。
また、注意点としては
EAを運用開始すると
すぐにポジションを持つため
取引をするタイミングは
各自異なります。
GogoJungleフォワードとは
完全に一致しないため
フォワードはあくまでも
参考程度にしてください。
通常のナンピンマーチンEAの特徴とリスク
ナンピンマーチン系の
EAの損益曲線の特徴は
損切りしないため
損益曲線は右肩上がりになる。
ナンピンマーチン系EA運用をするためには
以下のことを理解しましょう。
・最大何ポジション&ロットを持つのか。その時の必要証拠金はいくらか。
・最初のポジションを持つまでの一方通行の変動Pips(利確されることなく最大ポジションを持つまでのPips)
・バックテストの一定期間においての最大ドローダウン(含み損)はいくらか
ということです。
のちほど供述しますが
ユーロエーンにおいては
この最大保有ロットの場合の
推奨証拠金というのは
あまり意味のない計算なのです。
というのも
長期バックテストをしてみると
最大保有ポジションで50ポジ
SL設定なし
ということは
長期バックテストになるほど、
価格が大きく変動した場合に
塩漬けポジションが発生し
それをずっと持ち続けることになるからです。
それでも気になる方のために
最大ロット保有した場合
どの程度証拠金が必要なのかを出してみました
▲2016年~2017年までは最大保有ポジションまでとり、1年ほど塩漬けに。
2016年4月に
最大ポジション数50まで取り
2017年5月に決済されるまで
1年間も保有していたケースがある。
最大保有ロット数は12.79
必要証拠金は563.2万円です。
(1ロット=10万通貨)
さらに期間中の
最大DDは1890万円でした。
こうなるとあまり意味がないバックテストだなあ・・・
と思いませんか。
まあ、上記はあくまでも
「損切りしない前提&強制ロスカットがおこらない資金を持っていた場合」です。
ユーロエーンは、強制ロスカット前提のEAだった?
ユーロエーンに関しますと
1年半のフォワードで保有した
最大ポジション数は32です。
しかしフォワードを見ると
何度か損切りにあっています。
おかしいな?
損切り設定ないはずなのに・・・・
よく調べてみましたら
証拠金維持率不足による
強制ロスカットが発動していたとのこと。
しかも、それは想定のことだというのです!
▲コミュニティの質問より
なるほどと思いました。
100万円の証拠金にたいして
初期ロット0.03は
大きすぎるのではと思っていました。
フォワードの損益曲線を見ると
初期のころから
強制ロスカットが発生していました。
強制ロスカットは
(レバ25倍の場合)
証拠金維持率が
100%を下回ったときにおこり
計算方法は 証拠金維持率(%) =(有効証拠金÷必要証拠金)×100
となります。
有効証拠金というのは
(口座残高ー含み損)
となりますから
100万円の口座で
45万円分の証拠金を使っている場合
余剰証拠金は55万円です。
そこで含み損が-10万円以上となり
必要証拠金と有効証拠金が
同額になると
証拠金維持率が100%になり
強制ロスカットになります。
ただし、ロスカットされることで
保有ポジションは解消され
口座残高は-10万円程度で
8-9割は残ることになります。
そのようにして
証拠金を多く
保有ポジションに使用することで
損切りがない設定でも
強制ロスカット後も
7~8割の残高を残して
再度運用再開できるというわけです。
ただし、ハイレバ口座においては
証拠金を多く必要としないために
強制ロスカットに至るまで
ポジションとロットを増やし続け
含み損ばかりが大きくなり
強制ロスカットになった場合
口座残高はとても
少なくなってしまう
注意が必要です。
ユーロエーン正統派の使い方は
レバ25倍の100万円口座で
0.03ロットでも問題なし
ということでしょう。
もう少し少ない資金から
とお考えの場合は
30-40万円あたり
0.01ロットの設定がよいのではないでしょうか。
ユーロエーン応用編
ユーロエーンは、実は色々な運用方法ができるということがわかっています。
【公式応用編】
トレンドに沿った片側だけの運用
販売ページにも
記載がありますが
プレゼントのインジケーターを併用することで
”トレンド方向に沿った片側運用が可能”
ということです。
▲プレゼントインジケーターのひとつ。
大きなトレンド方向を示してくれる。
上図の場合
上昇相場においては
「BUYのみ」を仕掛けることで、
ナンピンマーチンでありながら
反転確率の高い安定した運用が可能になります。
また、この片側運用の応用として
BUY ONLYとSELL ONLYの2本を
同時運用させることも可能です。
両建ての場合
証拠金は相殺されるため
実質1本分+αの
必要証拠金で済むと予想されます。
ただし上記のロスカット先方が使えなくなる
(ロスカットが早くなってしまう)ので
実際の効果は検証をしてみないことにはわかりません。
▼バックテスト、0.01ロット設定、2019.1.4-2020.14の1年間の比較
1番上がデフォルトですが
BUYONLY, SELL ONLY で運用しても
1本あたりの収益は
あまり変わりがありませんでした。
とすると
2本運用したほうが効率的?
みんなのユーロエーン活用法
最後に、ユーロエーン利用者の方による
話題の応用法を紹介します!
◆決済にトレール機能をつけてみる
GUNMAXさんは
自作のオリジナルの
サポート型EA『EA Trail』を使って
ユーロエーンの決済に
トレール機能をつけているとのこと
まとめ
最後に、ユーロエーンは
フォワード運用において
利益を伸ばしているEAですが
下記の点に必ず注意してください。
・フォワードの好成績は100万円あたり0.03ロット運用で、強制ロスカット前提での運用であること
・口座資金が多ければ多いほど、保有ポジション数が最大で50まで増えていき、強制ロスカットまでの期間が延長されます
強制ロスカットが働かないほどの余裕資金があったとして、反転して利確する可能性は保証できません
・片側運用×2の両建て戦略、複数通貨ペアによる運用には十分リスクを理解の上、ご利用を検討ください。
・最大で12.7ロットまで同時保有する可能性があります。ハイレバ口座の場合はここまで持つことになる可能性があります。
・運用するタイミングによっては、強制ロスカットが何度も発動してしまうこともありえます。
強制ロスカットによる
安全ストッパーという
利用方法もあるのだな
と改めて奥の深さと
人気の秘訣を知った気がしました。